ことのはコラム

第3回「ディレクターさんとお話してきたよ♡」回答:皆川浩治
みなさん、こんにちは!
まいど!!  新ブランド・SukeraSparo(スケラスパーロ)です。

毎日暑い日が続きますね。
夏バテ防止にうなぎを食べるのは有名な話ですが、土用餅としてあんころ餅を食べる風習もあるのだそうです。小豆は厄除けに通じるということで、暑さに負けず無病息災で過ごせるといわれているんだって。

「SukeraSparo」のブランドの意味は「鯛焼き屋」 !?
あんこたっぷりのたい焼きを食べて、体を元気にして参りまっしょい!!

全3回の連載コラムの最終回は、このゲームの全ての源である企画・ディレクター皆川浩治さんのお話を伺って参りました。
早速、その様子をご紹介していきたいと思います。よろしくお願いします!!


●百合について
――なぜ今、エスペラントをテーマに百合作品を作ろうと企画されたのですか?

皆川浩治 最初に百合作品を手がけようと考えたのは、もともと百合というジャンルが好きだということがありますが、以前に手がけた百合作品からある程度の時間が経過して、自分の中の百合成分が少なくなって来たという飢餓感から、まず百合モノを作ろうという想いがありました。

なので「ことのは」企画時に百合作品とすることは、自分の中では自然なことでした。
具体的にゲーム内容を考える段階で、異世界に迷い込んだり転生したりする物語ではどうして主人公は普通に会話できるのかなあ? という以前からの疑問を取り入れ、別な世界に迷い込んだ女の子がその世界に住む女の子に出会うストーリーを閃き、その世界では聞いたことのない言葉が使われているため、うまくコミュニケーションが取れないといった設定を想いつきました。

そして、”聞いたことのない言葉”を『エスペラント』にするのはどうかとライターのJ-MENTさんから提案され、異世界を表現するのにピッタリ! だと思いその提案を採用しました。

『エスペラント』は人工言語なので、どこの国の言葉でもないし言葉として完成しているので、主人公の女の子がストーリー内で少しずつ覚えていくのを、プレイしているユーザーさんも同じように疑似体験できたら面白いだろうと考えて、「ことのはアムリラート」となりました。

――昨今の百合についてはどんな印象をお持ちですか?

皆川浩治 ある程度ジャンルとしては認知されているし、小さな流れながらも途切れず続いていると思います。
ですが、だからこそ残念ながらマイナーなポジションからは脱出できていない気がします。個人的には、もっと盛り上がって欲しいのですが……。もうちょっといろんな作品が登場してくれるのを切に願ってます。

――凛とルカのカップリングについてはいかがですか?

皆川浩治 百合カップルとして、ニヤニヤしながら見守っていきたいと個人的に思います。


●キャラクターについて

――凛は少年漫画の主人公のような女の子ですが、このようなパワフルなキャラクターになった理由は?

皆川浩治 ルカが天使みたいなアイドルキャラなので、似たタイプを並べたくないということもありますが、突然、見知らぬ街に放り込まれることになるので、おどおどして何もできないようなキャラではなく、少しずつでも自分の力で物事を切り開いていくようなパワーのあるキャラにしたかったのが理由です。



――なるほど! でも、時折見せる、かよわい凛がたまらないんですよね、ルカがほっとけないのもわかります。そんな凛、ルカ、レイのモデルになった方っていらっしゃるんでしょうか?

皆川浩治 全員、具体的にこの人がモデルというような方は居ないのですが、凛は陸上競技の女性選手をイメージしてキャラクターを作りました。
ルカは、とあるアニメに出てきた健気な女の子の持つ雰囲気を参考にしています。レイさんは、小学生時代の担任の先生からの影響かな? 似たようなメガネかけてましたから……。

――声優さんの起用について、長妻さん、内田さん、ブリカットセーラさんの3人を選ばれた決め手はなんでしたか?

皆川浩治 劇中でエスペラントを駆使するので、ルカとレイ役の内田さんとブリドカットセーラさんのおふたりは英語の発音がしっかりとできる声優さんだったこと。
凛は、まさに男の子っぽい女の子をうまく演じることに長けていたのが長妻さんでした。声を聞くとわかると思いますが、お三方ともこれ以上にないほどに凛でルカでレイです。イメージどおりすぎて、「このキャラは、こういう声をしていたんだ」と再認識しました。


●世界観について
――実在している場所がモデルになっているとお伺いしました。こんな世界の聖地巡礼をしたい!!  教えて頂ける範囲で教えてください!

皆川浩治 横浜にある新杉田駅周辺がモデルになっています。そのほかにも湘南の海などの実在している場所が出てきます。
よりリアルに現実世界と似ているけどどこか違う異世界を表現するために、実在の場所をモデルとして採用しています。




――ルカの住む異世界はどのように生まれたのですか?

皆川浩治 SFみたいな話になってしまいますが、ルカの住む異世界は、いわゆる並行世界としていくつもある世界のひとつです。そのため、現実世界の新杉田駅にとても似ています。
ただし、いくつか近縁の並行世界が互いに干渉して生じた特殊な空間上にあると考えています。なので、いろんな世界の太陽光から光が届くいているので、いつもピンクの空になっています。
空がピンクなのは、近縁の並行世界によって光が屈折してるからという感じでしょうか?

『訪問者』がいろいろな世界から来るのは、多数の世界が干渉している部分がちょっとしたきっかけで、ルカの住む世界と繋がるため。
干渉している部分としていない部分があるので、よく『訪問者』が現れるエリアとそうではないエリアがあります。舞台となる異世界の日本は干渉しているエリアにあたります。
よくヘンな世界に迷い込んだ。というネットの書き込みを見て、「ことのは」の世界を創作してみました。


●ゲームについて
――本作の見所や注目のポイントを教えてください

皆川浩治 「ことのはアムリラート」は、異世界の言葉ユリアーモはエスペラントをベースにしています。この言葉という部分を真正面から本気で扱っていますので、言語の楽しさや面白さという部分を注目してください。
また、凛とルカふたりの気持ちが、特別なものへと少しずつ変化していく部分は見所です。登場キャラたちの心の機微を丁寧に描いていったつもりです。

――最後に作品を待っているファンの皆さんへメッセージをお願いします。

皆川浩治 ガチでガールミーツガールな百合物語を丁寧に作りました。しかもエスペラントという特別なフレーバーを利用して、特別に仕立て上げたつもりです。
もし、すこしでも楽しいひと時を味わえたのなら、作り手としてこれ以上の喜びはありません。
よかったら、お手にとって遊んでみてください。

――ありがとうございました!!




「百合が好きだ!! 」という情熱だけで、時間をかけ積み上げるようにこの企画を練られていたのだそうです。
その熱を感じられる素敵なお話でした。

毎日蒸し暑い日が続きますが、みなさん、「ことのはアムリラート」の発売日まで、そして、皆川さんの情熱を見届けるまで、倒れるわけにはいかないぞ!
しっかり水分とって、元気でお過ごしくださいね!!
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